ロードバイクでサイクリングするときに、感動の景色を見たままに保存しておきたいと思いませんか?
ほとんどの方は、スマホで写真を撮っているのではないでしょうか?
連絡やコミュニケーション用に必需品のスマホを持ち歩かない人は、ほとんどいないでしょうし。
でも進化したとはいえ、スマホのカメラではいまいち思ったように撮れない。
遠くに面白いものがあるのにスマホの望遠が弱い・・・
私はコンパクトデジタルカメラ(コンデジ)をジャージのポケットにいつも入れてサイクリングするようにしています。
サイクリングにオススメのセンサーサイズとコンデジ
ロードバイクのサイクリングに求めることは、気持ちよく速く走れることが優先されることでしょう。
それは私のような100kgデブの肥満サイクリストでも同じことです。
撮影優先のサイクリングならば、フルサイズのカメラと気が済むまで交換レンズをもてば良いことになります。
カメラのセンサーサイズにはさまざまな大きさがあり、一般的に大きなセンサーほどノイズが少なくきれいな写真を撮ることができます。
その代わりに機材が大型化してサイクリング向きではなくなります。特にレンズの大型化は顕著でしてフルサイズですとレンズだけで1キロ近くになることも珍しくありません。
そもそも、パソコンで等倍に拡大してニヤニヤしたい人など一部のマニアを除いて、大型センサー、高画素機は必要ありません。
したがって、最低でもAPS-Cの画質が欲しいなぁというだけの選択の仕方はレンズの大型化を招き、サイクリングに適したデジカメの選び方には当てはまらないということになります。
APS-Cコンデジには、RICOH(リコー)GR3 という孤高の銘機があります。
軽量で文句のつけようのない機種ではありますが、大型センサーモデルのため焦点距離28mmの単焦点レンズ(ズームができない)になります。(おおよそiPhoneで何も考えずに撮るサイズ感)
レンズの中心からイメージセンサーに結像するまでの距離のことでmmの数値が小さくなるほど広角になり、数値が大きくなるほど望遠になります。
イメージセンサーの大きさによって実際の焦点距離と画角が変わってきますので、感覚をイメージしやすいように通常はフルサイズ換算の焦点距離で表します。
35mm、50mmクロップモードもありますがトリミングをカメラが行っているだけですので写真のサイズが低下していきます。通常鑑賞には差し支えありませんが。
私はGR3を所有していませんので、この機種の特徴はこれくらいしか説明できません。
28mmの画角を理解しているベテラン、iPhoneでズームを全くしない人、他にカメラを持っている人がサブとして使うと良いでしょう。
サイクリングに持っていくカメラを考えてみましょう。
カメラに対するこだわりはひとまず置いておいて、サイクリングに関係するところを2点押さえておきます。
荷物をできるだけ少なくすることが基本のロードバイクサイクリングでは、カメラは小型で軽量であればあるほど走りが快適になります。
基本的にはジャージの背中ポケットや、バックパックの取り出しやすいスペースに入れることになります。
ということは、300g以内くらいにしておかないとジャージのポケットが引っ張られてしまい重量を感じながらサイクリングをすることになります。
重量と画質はトレードオフの関係にありますので、カメラに対するこだわりが大きくなるほど重たくなります。
逆に軽さのみで選んでしまうと、スマホ内蔵のカメラにも劣ってしまう結果になりますのでバランスが必要になってきます。(実機サンプルで後述します)
サイクリングの感動をすぐにSNSなどでシェアすることは今では一般的に行われています。
スマホに標準装備されている画像アプリをつかえば、パソコン顔負けのレタッチを加えることもできます。
最近のカメラはスマホの連携は必須となっていますので、一昔前に流行ったWi-Fi内蔵SDカードを準備したりする必要はありません。
スムーズにスマホと連携できるアプリを準備してあるか?というところがポイントになります。
耐水、耐衝撃性はどうなの?と思われるかもしれませんが、私はカメラとスマホそれぞれジップロックに入れてジャージのポケットにいれています。
なぜそんなことをするのかといいますと、液晶保護フイルムと液晶の隙間に汗が入り込み、乾いたときに塩の結晶がフイルム内にできてしまったからです。
持ち運びの方法に話を戻しますが、いつもジャージのポケットもしくはリュックにカメラを入れており、サドルバックにカメラを入れたこともありません。
車体に取り付けたカバンにカメラを収納してサイクリングるすると、振動で壊れてしまう可能性があります。(交換レンズのAFモーターなどはとくに振動厳禁です)
車体に取り付けて撮影したい場合はアクションカムを使用しましょう。アクションカムの機能で、微速度撮影(タイムラプス)を使えば面白いものが撮れています。
したがって通常に撮影するカメラに耐水、耐衝撃性は求めなくても大丈夫です。
精密機械を持ち歩く以上できるだけていねいに扱うようにしましょう。
ここからは私が使用しているSONYのコンデジを例にサイクリング用のカメラを解説してきたいと思います。
なぜSONYばかり使っているかといいますと、サイクリングの時に使っているアクションカム「AS300」とバッテリーが共通で(通称Xタイプ)非常時に使いまわしができるからです。
バッテリーが共用できるということは、宿泊サイクリングでも強い味方になります。
関連記事:【HDR-AS300】後継機が出てこない完成されたアクションカム!オススメアクセサリーも解説
SONY Cyber-shot DSC-WX300
Cyber-shot DSC-WX300 は、20倍(500 mm)まで写すことができるコンデジです。
センサーサイズはiPhoneとほぼ同じ大きさの1/2.3型です。
165gととても軽量なモデルになります。(以下SDカード、バッテリー、ストラップ込みの重量です)
ほぼ同じ機能で後継モデルのCyber-shot DSC-WX350が2万円程度で販売されているように気軽に購入することができる反面、カメラの機能は必要最低限でシャッターを押すだけくらいの使い方しかできません。
このカメラは元々、ハイビジョン動画がこのサイズで撮れて凄いということで購入したものですが、今となっては4Kが撮れて当たり前の時代になりましたので、この点が特に優れているわけではありません。
わざわざスマホにプラスしてロードバイクサイクリングに追加したくもない荷物を追加するわけですから、メリットを見いだしたいところですが特にありません。
しいて言えば、スマホより望遠が強いといったところだけでしょうか?
撮影の自由度はスマホに大きく劣るため、かなり進化した現在のスマホと二台持ちする意味はありません。ガラケー時代ならいざ知らず・・・
無し。
2013年発売からほとんど変わることなく、スマホカメラの台頭で消えゆくコンデジの象徴的なモデル
SONY Cyber-shot DSC-HX90V
Cyber-shot DSC-HX90V は、30倍(720 mm)まで写すことができるコンデジです。
センサーサイズはiPhoneとほぼ同じ大きさの1/2.3型です。おそらく前述のSONY Cyber-shot DSC-WX300と同じセンサーを使用しています。
デジタルズームを使えば1440mmまで焦点距離をのばすことできますが、画像がかなり荒れることと、サイクリング中の手持ち撮影では小さなボディで手振れがひどいため使用する場面は限られてきます。
1440mmあれば(HX90Vで上手く撮れるかは別にして)満月を画面いっぱいに写すことができる焦点距離になります。
ちなみに、同じことをフルサイズセンサーでやろうとするとこうなります。
前傾姿勢の強いロードバイクでこれをぶら下げるとフレームが大惨事になること間違いなしです。
245gと見た目の重厚さとは違い、持つと軽く感じます。
SONY Cyber-shot DSC-HX90V は撮影モードも、絞り優先、シャッタースピード優先などカメラに詳しいサイクリストはもちろん、これからカメラの機能を勉強したい初心者の方にもオススメできる機種となっています。
1/2.3型センサーのレンズはコンパクトになるとはいえ、720mmの望遠レンズを搭載しているため暗めのレンズになっています。
暗いレンズは、かんたんに言うとボケの量と暗所撮影に影響が出てきます。
ただ、サイクリングの撮影ポイントは明るいことが多いでしょうし、ボケの少なさの代わりに超望遠域でおもしろい写真が撮れるかもしれません。
サイクリング中の作例としては
ススキがきれいだったので望遠域で。
頑張ればこれくらいはボケも作れます。
新機種はSONY Cyber-shot DSC-HX99 として、画像エンジン、連写速度を大幅に強化して販売されています。
画像エンジンは吐き出す画に大きな影響を与えますので、新機種が羨ましい限りです。
5万円程度で超望遠域が楽しめるモデルとなっています。
超望遠域が好きな人。
軽量化重視の人。
スマホカメラに勝つための方向性を示したモデル、画質はそこそこ全てにオールマイティ
SONY Cyber-shot RX100 III DSC-RX100M3
高級コンデジとしてスタンダードになっている1インチセンサーの元祖がDSC-RX100シリーズです。
そのDSC-RX100シリーズのマイナーアップデート版がDSC-RX100M3になります。
絶大な人気を誇っているDSC-RX100M3ですが、サイクリング用途となると微妙なズーム域になります。(標準域といわれる24mm~70mm)
その代わり食事の写真などはf1.8の明るいレンズのおかげで、スマホの加工したボケとは全く違うものになります。
291gとHX90と50gしか違いませんが急に塊感がでてきて重さを感じてくる重量です。
ジャージのポケットに入れると、どうしても重さを意識してしまいます。
販売価格は5万円の後半と、高級コンデジとしてはお手頃になってきました。
私自身このカメラで写真の撮り方を夢中になって勉強した思い出深い機種でもありますので、写真の撮り方を学びたい方にもオススメしたいカメラです。
歴代RX100シリーズ(1~6まで)についてまとめています。
関連記事:スマホ撮影では物足りない?RX100シリーズ最強最高のコスパ!SONY RX100M3
安価にスマホより大きなセンサーを使いたい人。
一眼レフまでは要らない人、または使いこなせる人の軽量サブ機。
高級コンデジの先駆者、コンデジが生き残るための方向性のひとつ、カメラに興味があるなら買って損はしない
SONY Cyber-shot RX100 Ⅵ DSC-RX100M6
高級コンデジの先駆けDSC-RX100シリーズに、望遠レンズを装着したのがCyber-shot DSC-RX100M6になります。
11万程度の値段は、カメラに興味の無い方には敷居の高い金額になってきているかもしれません。
もし、DSC-RX100M6を検討されるのならばもう少しだけ予算を追加して、DSC-RX100M7をオススメします。
13万以上になりますが、DSC-RX100M6の正常進化版で値段以上の価値(リセールバリュー)があります。
Cyber-shot DSC-RX100M6 の大きな変更点は200mmまでの望遠レンズを搭載したことです。
詳しくはこちらをご覧ください。
関連記事:高級コンデジRX100M6開封実写レビューM3と比較撮影してみた
ちなみにフルサイズセンサーで同じことを・・・
200mmという焦点距離は、適度に圧縮効果も得られ、ドアップになるわけではありませんが撮影の幅がひろがります。
広角側はf2.8スタートで(すぐにf3.2になるものの)サイクリングに極端なボケは必要ありませんのであまり気にはなりません。
むしろf8くらいまで絞って、風景を撮る方が多いのではないでしょうか?
Cyber-shot DSC-RX100M3より16g増の307gです。
重さは感じますが、焦点距離が200mmまであることを考えると微増はしょうがないのかもしれません。
望遠域が使いたいが画質も妥協したくない人。
想いではプライスレスの人。
スマホに勝つために高画質+望遠域をぶっこんだモデル、このサイズだとほぼ最終形あとは画像エンジンなどのブラッシュアップのみか・・・
サイクリングに持っていきたいコンデジのまとめ
サイクリングに最適なカメラを探して、散々自腹購入した結果の結論は。
望遠重視、比較的安価、SONY Cyber-shot DSC-HX90V(HX99)
画質重視、比較的安価、SONY Cyber-shot DSC-RX100M3
両方妥協しない、SONY Cyber-shot DSC-RX100M6(M7)
私自身がSONYユーザーのためこのような紹介になりましたが、どのメーカーでも同じようなラインアップがありますので、望遠と画質(センサーサイズ)のバランスで選んでいきましょう。