夏の暑い季節、お盆のあたりは株価的にも厳しい季節のような感じがします。
夏休みで市場に参加者が少ないと言う事もあるのでしょうが、私の追いかけている株の中でもNTTドコモ(9437)の下落が気になりましたので考察してみました。
NTTドコモ(9437)
2009年8月
2008年に起きたリーマンショックの影響が続き日経平均株価が低迷している時期です。
日経平均はこの後1万円前後の底ばいをつづけ、2011年東日本大震災の悪夢を見ることになります。
政治の出来事としては2009年7月の総選挙で民主党政権が誕生しました。
自民党総裁選挙は2009年9月18日に告示されています。
ドコモの株価は9月7日のピークを境に11月9日まで下落しています。
9月7日 高値 | 11月9日 安値 | 騰落率 |
1,504.0 | 1,275.0 | -15.23 |
騰落率 = (期間後の終値-期間前の終値) / 期間前の終値 × 100
2012年8月
自民党総裁選挙は2012年9月14日に告示されています。
ドコモの株価は8月27日のピークを境に11月12日まで下落しています。
2012年11月14日 民主党 野田佳彦首相が衆議院を「11月16日に解散」する事を表明しました。
政権交代による景気回復の期待感から、日経平均株価は上昇を続けていきます。
2012年12月26日 安倍晋三自民党総裁が、衆・参両院で首班指名され、内閣総理大臣に就任し、第2次安倍内閣が発足しました。
アベノミクスによる上昇相場が始まります。
9月7日 高値 | 11月9日 安値 | 騰落率 |
1,372.0 | 1,119.0 | -18.44 |
民主党政権の時にiPhoneが取り扱えなかったのが不思議ですが、ドコモ株はここから緩やかに上昇していきます。
2015年8月
自民党総裁選挙は2015年9月8日に告示される予定でしたが、安倍首相以外の候補者がおらず安倍首相が無投票再選を果たしました。
ドコモの株価は8月10日のピークを境に9月28日まで下落しています。
2015年9月11日安倍首相が、同日に実施された経済財政諮問会議において、携帯電話料金が高すぎるとして高市早苗総務大臣に料金引き下げを検討するよう指示を出しました。
通信セクターの株は下落しましたが、とくに携帯電話の依存が大きいドコモ株は窓を開けての大幅下落となりました。
9月7日 高値 | 11月9日 安値 | 騰落率 |
2,873.5 | 1,961.0 | -31.76 |
2018年8月
自民党総裁選挙は2018年9月7日に告示される予定です。(執筆時点8月31日)
菅官房長官が8月21日札幌市内の講演で、携帯電話料金について「4割程度下げる余地がある」と発言しました。
ドコモの株価は8月10日に3024.0円を付けて、3000円突破となっていました。
ドコモ株の指標で面白いと思ったところは、8月14日に信用売り残が信用買い残を上回ったところです。それはドコモが下落すると予想した人が増えたということです。
信用の売りとは株の売りから入って株価の下落で儲ける投資手法です
ドコモ株は基本的に信用買い残の多い状態が続いています。そして信用売り残が上回ったときは、かなりの確率で近日中に株価が下落します。
8月21日の菅官房長官の発言をうけドコモ株は2939.0円から2820円に下落しました。
菅官房長官の発言をうけた株価下落後には、信用買い残が上回る状態に戻りました。
儲けた人がたくさん居るということです。
8月10日 高値 | 8月14日 安値 | 騰落率 |
3,024.0 | 2,820.0 | -6.75 |
騰落率は-6.75ですので、まだ下落幅は小さいといえます。ドコモ株の下落は9月末~11月中旬まで続くことが多いですのでしばらくは下落圧力が強いかもしれません。
余談ですが、
大手キャリアの利益が圧迫されると回線を借りて格安SIMを展開している、
SIM事業者(MVNO)に影響が出る事が考えられます。
まとめ
リーマンショック、民主党政権を経験した後、NTTドコモ株は緩やかに上昇しています。
2012年にドコモ株をもっていれば、今年2018年には3倍になっています。東証1部の大型株で配当を貰いながら、のんびり投資が焦燥感もなくてオススメです。
余裕があるときは、今回紹介したような株価の癖を探してうねりを取っていくのもよいでしょう。
毎日、株価を追い続けるのは精神的にも大変ですので株価に一喜一憂せず投資を楽しみましょう。