ヒートテックといえば、ユニクロを思い浮かべるほど大ヒット商品です。
熱を逃がさず体を温める機能性インナーということで一般的に知られています。
薄くモコモコしないつくりの一枚で保温性があるため、ヒートテックは冬の着こなしに重宝されている方も多いと思います。
ただし、ヒートテックを着て汗を大量にかくような運動をすると、逆に身体を冷やしてしまいます。
少し身体を動かしただけで、大量の汗をかいてしまう肥満体型はもちろんです。
標準体型でも初心者の方は思い通りにならないスノーボード板さばきに、インナーは汗びっしょりということはよくあります。
温めるはずが逆に身体を冷やすといったことにならないように対策しましょう。
ヒートテック
ヒートテックはとても良くできた機能性インナーです。普段の生活であまり汗をかかない人にはまったく問題ありません。
しかし、冬にスポーツをする人、とくにスノーボードなどでハイクアップする場合は、かいた汗について注意が必要です。
ヒートテックの素材
34% レーヨン
33% ポリエステル
28% アクリル
5% ポリウレタン
このなかでもレーヨンが水分を吸着するのに役割を持った化学繊維です。
アクリルは細かな繊維で、保湿という機能を受け持っています。
言われつくしていることですが、「レーヨン」という化学繊維が、良くも悪くも保温のカギをにぎっています。
ヒートテックに含まれるレーヨンとは
レーヨンはよくある化学繊維で、肌触りがよく、水分をよく吸着する性質があり、その性質を利用してヒートテックは発熱をします。
液体はは気体に変わるときに熱を奪う性質をもっています。その反対に気体が液体に変わるとき(水蒸気が水に変わるとき)に熱が発生します
そして、レーヨンには良いことばかりではなく、弱点があります。
水分をよく吸着する性質があるため、大量に汗をかくとかんたんに飽和状態になります。
そして濡れた状態から、ヒートテックの機能が回復するまでに時間がかかってしまうため、かえって外気温の低下の影響によって汗冷えを起こしてしまい、体温を低下させてしまいます。
このような特性のレーヨンを多く使用しているヒートテックは、スノーボードなど寒い時期に多くの汗を各スポーツとは相性が悪いということになります。
ゲレンデ内で体温の低下が生死を分けるようなシチュエーションにはならないでしょうが、バックカントリーなどでは考慮する必要があります
肥満体型で身体を動かすということ
肥満体型では、身体を動かすことで膨大なエネルギーをつかいます。
このエネルギーはほとんどが熱として放出してしまうため、肥満体型がスポーツをするときは廃熱を第一に考えないとパフォーマンスの低下をまねいてしまいます。
しかし、ウインタースポーツを考えた場合、汗をかくほどのエネルギーを発生させてしまいますが、廃熱のことだけを考えて薄着にすることはできません。地域にもよりますがマイナス20℃のでリフトに乗る状況も考えられるからです。
歩きにくいブーツで山を登ると(横移動も)消費エネルギーが増え発汗します。そして登っている間は身体が発汗によるヒートテック効果によって暖められます。
ここまでは問題ありません、問題は滑り降りていく下りです。
下りは活動量が減りますが、汗はまだヒートテック(レーヨン)に溜まったままになり、汗冷えによって体温の低下をまねいてしまいます。
ヒートテックの代わりになるインナー
滑り降りた後の、汗冷えを防ぐにはどのようなインナーを選択すればよいのでしょうか?
mont-bell(モンベル) ジオラインが評判もよく代わりの第一候補だといえます。活動量が減ったときの体温の低下が少ないため暖かさにヒートテックとは大きな差がでてきます。
ただし、価格面ではヒートテックよりも高価になります。
すでにヒートテックを持っている場合、もしくは一般的なアンダーを使用したい場合はどうすればよいでしょうか?
Millet(ミレー) ドライナミックメッシュ をオススメします。
ヒートテックの下に着用することで、メッシュとヒートテックの間に空気の層を作り汗冷えを防ぐことができます。
汗をかかない場面や一般的な生活では、ジオラインよりもヒートテックのほうが価格面で有利なため、無理をして高価なインナーを購入しない選択肢もありです。
まとめ
ヒートテックはスポーツをするときなど、大量の汗をかくときにはむきませんが、少し工夫をすることで汗冷えを防止することができます。
肥満体型ですと、活動量の大きさによるオーバーヒートに気をつけながら大量の汗による汗冷えも考えたインナー選びをしないといけません。
一度冷えてしまった脂肪は、湯船に浸かるなどして暖めないと元の体温には戻らないのですから。