鉄板を育てる。
アウトドア飯に興味が無い方からすれば、なんのこっちゃとなる話になるのですが、お肉が美味しく焼けるということで界隈でブームになっているようです。
パッケージが独特な男爆鉄板シリーズを見ていると、メスティンに収納可能なサイズ(メスティンのサイズに合わせた)鉄板を発見しました。
アウトドア鉄板 キャンプ 野外用 男爆鉄板(おとばく鉄板)メスティン専用【4.5mm厚軽量鉄板】男爆メスティン 付属品
男爆鉄板には鉄板の種類ごとに、宮下あきら先生の漫画が劣化したようなキャラクターが設定されています。
某塾一号生のボクサーと二号生の赤石先輩を足して2で割って不健康にした感じですね。
内容品としては、鉄板本体、専用の袋、耐油紙・・・
燕三条製の高級ヘラ、取り外し式のハンドルになります。
男爆メスティン(鉄板・スキレット) シーズニング
シーズニングは道具を育てる楽しみがあって必ずやっておきたいところですが、メスティンの米のとぎ汁のシーズニングと異なり、鉄板やスキレットのシーズニングは必須項目です。
ここで行うシーズニングとは、鉄製の鍋やフライパンを使う前に「慣らす」工程のことを指します。
男爆メスティン新品の時に行うシーズニング
鉄製品のシーズニングの目的は、
新品の時に付いてくる、オイルやごみを取ること。
鉄板に食用油を馴染ませ、新品の鉄臭さを取り除くこと。
この2つだと覚えましょう。
① 男爆メスティンをお湯と台所洗剤で洗う
食器用洗剤を使い、たわしで全体を洗います。
男爆メスティンをに蓋はありませんが、ダッチオーブンやスキレットの場合は蓋も含めて洗っておきましょう。鉄製品のシーズニングの流れは同じです。
食器用洗剤が無くなるまでよくすすいで、購入した時に付いている油やごみを、きれいに洗い流しておきましょう。
②弱火→強火で加熱して男爆メスティンを空焼きをする
錆の発生を抑えるために、洗剤で洗ったらすぐに火の上において作業の続きを行います。
いきなり強火で加熱せずに弱火から始めましょう。
鉄板全体が熱くなってきてから、強火で加熱していくと白い煙が出てきます。
白い煙は最初に塗られている油が残っていたもので、丁寧に洗剤で洗っておくと白い煙は少なくなります。
さらに過熱していくと鉄板の色が青っぽく変色してきますが、さらにさらに過熱していくと黒っぽくなってきます。
全体が黒っぽくなると最初の空焼きは終了ですので火を止めてそのまま冷まします。
水で冷ますなど急激な温度変化は厳禁です。
③男爆メスティンにオリーブオイルを塗って再加熱する
自然に冷ました鉄板にオリーブオイルをたっぷり(二回目からは薄めに)塗ります。(サラダ油で代用可)
再び鉄板を加熱し油を鉄板に馴染ませていきます。
煙が出なくなったら火を止めて自然に冷ましましょう。
④男爆メスティンに付いた油のムラを水洗いで落とす
油を煙が出るまで加熱すると油の付着の濃淡でムラができていると思いますので、洗剤を使わずにたわしでこすり洗いしましょう。
再び火にかけて水分を飛ばします。
③~④を納得するまで繰り返します。
5回くらい繰り返すと効果が高いとよく言われていますが、鉄板は使いこむことでもシーズニングと同じ効果が得られますので頻繁に使う鉄板ならば、そこまで繰り返さなくても大丈夫です。
⑤男爆メスティンでくず野菜を炒める
③~④を繰り返していると、鉄板がヌラヌラした見た目になってきます。
これで油の馴染みができてきていますので、捨てる寸前の野菜で充分ですのでくず野菜を炒めていきましょう。
特にネギなどの臭いの強い野菜をじっくりと焦げる寸前まで炒めて食べずに捨てます。
⑥男爆メスティンに油を薄く塗る
錆防止のため油を薄く塗って終了です。
湿気を避けるために、耐油紙や新聞紙で包んで収納しましょう。
男爆メスティンのシーズニングをやってみた
実際には教科書通りに作業できませんのである程度の妥協が必要です。取り返しのつかない失敗をする方が難しいと思いますので。
今回使用したガスバーナーです。
まず男爆メスティンを台所洗剤とお湯で洗って製造時についている油や汚れを落としておきます。
次に男爆メスティンを強火にかけ、乾かしていきましょう。
鉄板の水分が蒸発して乾いた後もガンガンに強火で火にかけることが重要です。煙が上がってきて、だんだんとフライパンの表面が青っぽい色になっていきます。
洗剤で洗ったら鉄板が錆びやすくなるので
作業を始める寸前に洗いましょう
画像では鉄板の中央が熱で虹色に変化しているのがおわかりでしょうか?焼きが全体に広がるまで熱していきます。
鉄板はかなりの高温になりますので、うっかり素手で触らないように注意しましょう。
鉄板全体の色が変わってきたら、いったん火を止めて冷まし、サラダ油をたっぷり塗って再び男爆メスティンを焼いていきます。
ここで油を全体になじませながら男爆メスティンを焼いていきましょう。
画像の例のように油が偏ったまま焼きを入れていったら、鉄板の仕上がりにムラができてしまいました。
鉄板を自然に冷まします。早く作業をしたいからといって絶対に水をかけて冷やしたりしないようにしましょう。
油を塗って焼いて冷ます作業を、気が済むまで繰り返します
気が済んだら次の行程、くず野菜を炒めていきましょう。
ちょうど、しなびて捨てる寸前の人参があったので焼いていきます。
こんな食欲をそそらない見た目の人参でも焼いていくうちに甘い美味しそうな香りがしてきました。
くず野菜のコゲが気になったので自然に冷ましてから水洗いしました。
洗剤はせっかくの油を落としてしまうので厳禁です。
再び軽く焼いて水分を飛ばして軽く油をひいて収納します。
付属の耐油紙もしくは新聞紙に包んでおくと湿気対策になります。
保管場所は風通しの良いところが望ましいのですが、キャンプ用品にそこまで収納場所を割り当てることができません。
新聞紙は吸湿効果が高いため、新聞紙で包んでおけば紙が湿気を吸ってくれますので錆を防ぐ効果が期待できます。
これで錆の発生を抑えて機械臭もなくなり、男爆メステインを使う準備ができました。
男爆メスティン シーズニングの要点
鉄板に対して行うシーズニングは、鉄製品を何回も強火で焼くので、火力の有るガスコンロがベストです。
焚き火やアルコールストーブ固形燃料ストーブでは火力が安定しないため上手くいかないでしょう。
家庭用ガスコンロは、強い火力があり鉄板のシーズニングに好適なのですが、屋内で何回も油と鉄板を焼くとかなり部屋が油臭くなります。
コスト的にもCB缶を使用したガスストーブを使って、屋外で作業するのが良いでしょう。
男爆メスティンは使うことで鉄板が育ちます
鉄製品は料理に使うたびに手入れするのが基本です。
その作業を繰り返すことで、何十年もお気に入りの鉄製品を使いつづけることができるのです。
新品購入時にシーズニングを行っておくことで、鉄板を油に馴染ませておく状態にすることができますが、使うたびに手入れすることでさらに鉄板が育っていきます。
男爆メスティンの使った後に行うシーズニング
①使用後の男爆メスティンにお湯を入れて汚れを浮かす
フチのある男爆メスティンはお湯を張ることでかんたんに料理の汚れを落とすことができます。
難しい場合はお湯を張らなくても大丈夫です。
付属のヘラで汚れやコゲをはがしていきましょう。
②空焼きをして油を塗る
汚れを落とした鉄板を空焼きして、薄く油を塗ります。
これは購入時に行ったシーズニングと同じ工程です。
使うたびにこの作業を繰り返すことによって鉄板が育っていきます。
男爆メスティンのトラブル
鉄製品のトラブルでは焦げたり錆びたりということが多いかと思います。
もし焦げや錆が発生した場合は、落としてシーズニングを行えばよいので深く考える必要はありません。
少しの焦げや錆ならば水洗いとスポンジで落としていきます。
スポンジで落ちなければ洗剤とたわしで落としていきましょう。
最終手段はクレンザーなどの磨き粉を使用すれば鉄板をきれいにすることができます。
強力な方法で汚れを落とすほど、シーズニングの効果も落ちていくため丁寧にシーズニングをしておくことが重要です。
男爆メスティンでステーキを焼いてみた
男爆メスティンのシーズニングが終わったのでステーキを焼いてみました。
アウトドア飯の予定でしたが、雨が降ってきたため室内で行いました。
買い物かごに入れたときに感じていたことですが、男爆メスティンではステーキを物理的に焼くことができません。
せめて、半分に切らないといけないかなぁと思っていたのですが半分でも厳しそうです。
OD缶を準備しました。卓上ですと微妙に高さがあり、結局CB缶で肉を焼くことにしました。
関連記事:OD缶を使いたくて絞り込んだ5つの候補の中から snow peak ギガパワーストーブ“地” GS-100R を購入しました
ステーキを断念して普通の焼き肉になっています。
メスティンでご飯を炊いておきました。
関連記事:【メスティン】具材を入れるだけのシンプルな炊き込みご飯!旨いものも微妙なものもすべてのまとめ
イワタニ ジュニアコンパクトバーナー CB-JCB の五徳では微妙に不安定でしたので、ユニフレーム(UNIFLAME) バーナーパットを使用して滑り止めとしました。
ユニフレームでなくても、中華製の安いバーナーパットがたくさんありますので、ひとつ持っておくことをオススメします。
ステーキの予定が焼き肉に変わりましたが、これはこれで楽しめます。
男爆メステインの保温性のせいでしょうか、肉の焼けるスピードがとても速いです。
肉を置いても鉄板の温度が下がらないので最高の状態です肉が焼き上がるのです。
肥満体型で、食べるスピードの速い私でも肉待ちの時間は発生しませんでした。
焼きあがりを待つ必要もなく、メスティンに入るこの鉄板の大きさは、ひとり用として遊び心のある絶妙な一品に感じました。
ソーセージの王様「ジョンソンヴィル」からチェダーチーズを焼いてみました。
まるで「ジョンソンヴィル」のためにつくられたかのようなサイズです。
じっくり、コロコロ転がして焼き、皮が硬くなってくるまで育てます。
皮が裂ける手前で頂くと最高です。
男爆メスティン まとめ
鉄板は育てていくことで、愛着がわいてきます。
シーズニングが効いているかどうかは、手で触ったときにしっとりとした油の手触りが感じられる状態です。
べたついていては汚れを呼びますし、カサカサしていては錆の原因になります。
私たちが過ごしやすい環境のように保管してあげましょう。