株主優待は株式投資をしたことがない人でも、言葉くらいは聞いたことがあると思います。投資経験がない方でも、ぼんやりと色々なモノがもらえておトクなんだろうとなと、想像することはあっても、株式投資という壁でいまいち踏みだせない方もいるのではないでしょうか。
実は株主優待目当てで株式投資をおこなうことは、長期投資の面からも個人投資家にとって有利になります。やってみるとかんたんで楽しい株主優待のメリットとデメリットを紹介します。
株主優待とは
株主優待は、かんたんに説明すると企業が株主に対して、配当金とは別に自社製品や割引券などのモノ(サービス)を提供することです。
さまざまな経済指標を読み解くことなく、単純に欲しいものを提供してくれる企業を選べばよいので株式投資の入門としてもオススメです。
欲しいモノ優先とはいえ、少しずつ投資情報の勉強はしましょう
株主優待の種類は企業によってさまざまですが、一番なじみがあるのは外食チェーンの割引券でしょうか。他にも航空会社の株主優待チケットや、飲料メーカーの自社製品などがあります。
企業側も配当金ですませる方が、かんたんそうに見えますが、企業側にもメリットがあります。自社製品やサービスを利用してもらうことによって、個人投資家(一般人)に企業のファンになってもらい企業イメージの向上を促進する効果があるからです。
好感の持てる企業に投資するとと同時に、サービスを受けられる楽しみも得られるため、初めて株式投資をされる方、株価に一喜一憂してしまう方にオススメにな投資方法が株主優待投資です。
株主優待メインの投資で見るべき3つのポイント
株主優待銘柄の選び方ですが、3つのポイントを確認するようにしましょう。きっと自分に合った優待がみつかるはずです。株主優待をもらうことで、企業業績に敏感になり、株式投資のスキルを磨いていくことができます。
株主優待のポイント1 使える優待か?
たとえば外食チェーンの無料飲食券を貰ったとして、生活圏にそのお店がなかったら?
まず、その優待が私たちの生活にマッチしているかを確認しましょう。
株主優待のポイント2 優待+配当利回りは高いか?
いくら優待が魅力的であっても、投資金額があまりに高いと投資金額と見返り(優待+配当)のバランスが悪くなり、ほぼ優待のメリットはありません。
株式投資をするからには、利回りを気にして資金効率をあげていきましょう。
優待+配当利回り(%)=(株主優待の価値(円)+配当金)÷株の購入金額×100
効率的な優待にはこだわりたいところですので、優待+配当利回りは3~6%くらいの銘柄を探しましょう。
株主優待のポイント3 業績は大丈夫か?
ポイント1と2で欲しい銘柄を探したら最後に少しだけチェックしておきたいのが、企業業績です。
基本的に欲しい優待を選んでいくのが楽しいのですが、会社がなくなってしまったら損失が出てしまいますのでそれだけは避けないといけません。
中長期にわたって安定して保有するのが理想です。東証一部の銘柄ならば、比較的値動きが安定していますので始めての方にオススメです。
「時価総額」のチェック
時価総額は、株価×発行済みの株式数で求められ、企業の規模や価値がわかります。
時価総額が大きいものは値動きも比較的緩やかで安心です。
「自己資本比率」のチェック
自己資本比率とは、企業の総資産のうちどれくらいが自己資本なのかを表しています。
自己資本比率は高いほど企業の健全性が高いとされています。
あまりにも低い銘柄は避けましょう。
株主優待を受けるために(権利確定日のしくみ)
31日が権利確定日の銘柄があるとします。
このときの権利付き最終日は、3営業日前の28日です。
営業日は年末年始、土日祝以外の平日です。休みを挟むと日にちは変わります。
権利を得るためには28日までに株を購入しておかないといけません。
27日 | |
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28日 | 権利付き最終日 株を持っている必要あり |
29日 | 権利落ち日 株を売ってもよい |
30日 | |
31日 | 権利確定日 |
この権利付き最終日をひとたび過ぎてしまえば、あとは株は売っても構いません。権利確定日からおよそ3が月後、忘れたころに株主優待が届くでしょう。
(注意)権利付き最終日前後の株価について
株主優待や配当金目当てで買われることの多い銘柄では、権利付き最終日直前になると株価が上がっていき、権利落ち日には株価が下がる確率が高いです。
理論上、優待+配当分の企業価値が下がるので株価は確実に下がったところからのスタートになります。
優待と配当だけかすめ取ろうとして保有期間を短くすると、トータルでと損をしてしまう可能性があります。優待目当てで短期売買をおこなう場合は、日ごろから気になる銘柄の株価はチェックしておきましょう。
優待銘柄には優待を取得するために、株式の継続保有期間を定めるものがありますので、条件の確認も忘れないようにしましょう。
まとめ
株主優待目的で株式投資をする場合は、目先の利益や損失で株を売ってしまわずに、中長期で保有していきましょう。
下落したとしても、優待+配当があれば値動きにあわてることなく冷静な判断ができるようになります。