資産運用を専門家に任せることは、専業トレーダーではない一般人には有効な資産運用の方法です。今現在はAIを駆使したロボアドバイザーが流行のようです。敏腕ファンドマネージャーが率いるアクティブファンドは過去のものとなったのでしょうか。
10年以上のスパンで考えれば、投資信託は銀行金利より必ず良好なパフォーマンスを得ることができます。
より良いパフォーマンスを得るために、ファンドマネージャーの能力を見極める必要があります。
ロボアドバイザーのWealthNavi(ウェルスナビ)も、ファンド・オブ・ファンズの一種なのでこの記事で投資信託として扱います。
アクティブファンドとロボアドバイザー
これまでの投資先と、これからの投資先を考察したいと思います。
私がこれまで、投資先として選択した投資信託です。ロボアドを考える前に、ファンドマネージャーの考えに共感して、虎の子の資金を託す。そんな時代を振り返ってまとめておきます。
さわかみ投信(投資期間2000年ごろ~2015年ごろ)
長期投資という言葉を、投資に興味がある一般人に認知させたのがさわかみ投信です。先代の澤上篤人氏が絶大なカリスマを誇りファン、信者を拡大させていきました。
一般家庭の財産づくりを本格的な長期投資でお手伝いさせていただくのだという想いで「さわかみファンド」を立ちあげました。
本格的な長期投資には、「社会経済の先行きに対する洞察力と地道なリサーチ」「新しい流れを先取りする果断な行動力」、そして「投資成果が実ってくるまでじっくり待つ忍耐力」が絶対に欠かせません。
そして重要なのが、顧客資金の質です。皆さまの大切な財産を大きく育てるべく、長期運用の航海にご一緒いただくのが「さわかみファンド」丸です。日々の出来事に一喜一憂したり、目先の成績にこだわる方は、船の進行を妨げるだけでなく、他の乗客にも迷惑となります。
世の中いろいろなことが起こりますが、一緒にBon Voyage!
いい航海をいたしましょう。
澤上篤人氏 創業の想いより
日々の出来事に一喜一憂したり、目先の成績にこだわってはいけない。まさに今の世の中のシステムで長期投資を行うときに、必ず覚えておかないといけない言葉です。
資料請求の資料もなぜ長期投資をしないとダメなのか、銀行の金利ではダメなのかやさしく説明してありました。
資料請求だけでも勉強になります

順調に資産を増やすことができましたが、澤上篤人氏が高齢で現役を引退したことでさわかみ投信を持つ意味というのを考えるようになりました。
民主党政権で株価が低迷していたときに投資金額を倍にして買い付け、アベノミクスの初動ですべて解約しました。
2006年ごろからのブームでさわかみ投信の総資産額が巨大になりすぎて、身動きがとれていないようにも感じました。個人的に二代目の特筆すべき経歴がなく、親の七光りでサーファーからファンドマネージャーに転職ということにも不信感がありました。
インデックスファンドと運用成績が変わらなかったと記憶しています
ひふみ投信(投資期間2010ごろ~現在)
日本一のカリスマトレーダー、藤野英人氏が2003年に設立した「レオスキャピタルワークス」が販売する投資信託です。私が、ひふみ投信の存在を知ったのはリーマンショック後から民主党政権の株価低迷時期です。
株価、投資信託の基準価格が大きく下がるなか、減りが少ない投資信託がありました。この地合で何でだろうと思って積み立てを始めたのが、ひふみ投信との付き合いの始まりです。

チャートを見ると暗黒の時代を耐えているのがわかります。アベノミクスの波にも乗ることができました。
藤野英人氏のインタビューです。
そして、社長として最も大切にしていることは、“良い人が、好きな人と楽しく働ける場”を保ち続けていくことです。
良い人とは、通勤途中で倒れているおばあさんに出会ったら、何の躊躇もなく助ける人です。そこで「遅刻するから」とか「大事なミーティングがあるから」とか、仕事との天秤にかけるような人は、僕らの会社の人ではありません。
良い人は、良い仲間を見つけていくため、長期的に良い方向へ向かいます。僕たちの会社で働いている人が「良い人」でなければ、良い運用会社ではなく、良い投資信託をつくっていくことはできません。良い人たちが働いているということが、僕らの存在意義なんです。
藤野英人氏 ひふみ投信運用部インタビューより
信用できない会社ですと、お金を預けておくのも不安になります。おばあさんの話は面白いたとえですが、真面目な人がそろっているのは重要です。
ひふみ投信は、僕にとって起業を志してからの15年間の想いが詰まった商品です。そんな商品をここまで大きくしていけたのは、ひふみをいつも支えてくださっているお客様の力でもあります。
以前、良質なキャンプ用品の制作会社であるスノーピークの山井社長が、ひふみ投信を「コミュニティファンド」だと評してくれました。
コミュニティには、仲間がいます。社員であり、投資先企業であり、ひふみ投信に長期的な目線で関わってくださっているお客様が、僕の仲間です。
金融市場は、市況に応じて、ほとんどの株価がいっせいに下がるときがあります。でも、そんな下げ相場であっても、ひふみの長期的な視点を理解してくださり、信じて持ち続けてくださるお客様が多くいらっしゃいます。
お客様も含めた、本当の仲間たちと一緒に理想の投資信託を作り上げていくことが、僕の今の目標です。
藤野英人氏 ひふみ投信運用部インタビューより
市場は、大幅に下落することも、暴落でほとんどの銘柄が下がるときもあります。そんな状況でも、ファンドマネージャーを信頼していれば狼狽して手放してしまうこともないでしょう。
ファンドマネージャーがどのような発言をしているのか、その発言が信頼に値するのか。
運用成績が一番ですが、ファンドマネージャーの人柄も長期投資を続けるために必要になります。
ロボアドバイザー(現在~10年後)
藤野英人氏を超えるカリスマファンドマネージャーがいない現在(個人的感想)、それに匹敵する能力はAIを駆使したロボアドでしょうか?
ロボットアドバイザーサービス(ロボアドバイザー)とは今話題のAIが私たちの代わりに資産運用をしてくれるサービスです。
まずいくつかの質問に答えてリスク許容度を決め、投資家に合ったリスクでポートフォリオを組み自動売買をおこなって資産運用をしてもらえます。
現在、資産運用をしている方でも自分の投資方針とポートフォリオをしっかり決めて投資をおこなっているは少ないでしょう。どのタイミングでも最適なポートフォリオを組んでくれるロボアドバイザーはこれからの有力な投資先といえるでしょう。
有力なところでは、WealthNavi(ウェルスナビ)とTHEO
(テオ)に絞られてきます。今のところは、WealthNavi
(ウェルスナビ)が一歩リードしているようにみえます。
THEO(テオ)
1万円から運用する事のできるロボアドバイザーのTHEOは、「株式会社お金のデザイン」というベンチャー企業が運営しています。
世界中のETFを投資対象とし様々な資産に分散投資をしています。投資経験がなくても質問に答えるだけで最適なポートフォリオを組むことができます。その時の状況に応じて自動的に売買を行って資産バランスを保ってくれます。
プロレベルの資産運用を誰にでも。というTHEOの思いが、好感が持てます。
成長を続ける企業の株式は、長い目で見ると値上がりを続けるでしょう。しかし、一日一日の値動きに目を向けると、数%程度の変動が常に起きています。このように、資産の値動きには長期的な価格変動と短期的な価格変動があります。 短期的な価格変動を避けることは不可能に近いでしょうが、成長分野であり、長い目で見ると値上がりする資産であれば、5年や10年の長期に渡って保有しつづければ、短期的な価格変動の影響を無視できます。つまり、長期に渡って保有し続けることで、リターンに対する相対的なリスクを低減できるのです。
THEO(テオ)ホームページより
長期投資で一番大切なことです。絶対儲かるとホームページに記載することはできませんが、かなり強めに書かれています。分散長期投資を長い年月持ち続けた人が資産を増やしていることは歴史が証明しています。
THEOの想い
生前、絵が売れなかったゴッホを
経済的に支えたのが弟のテオでした。
「お金」を通じて、
自分らしい生き方をサポートしたテオ。
私たちも、
テクノロジーを駆使することで、
すべての人にとっての「テオ」になれないか。
そんな想いから、
このサービスを「THEO(テオ)」と名付けたのです。
THEO(テオ)ホームページより
ホームページなど探してまわりましたが、テクニック的な説明が多く運用に対する想いを見つけることができません。名前の由来がお金の運用で出資者の生活を、サポートしていきたいということはわかりました。
テクニックを勉強することも確かに楽しいです。しかし長期運用をお任せするときに運営者のお金に対する想いのようなものが見えないのは残念です。
長期投資の期間中、株価の短期的な大幅下落は必ずあります。そのときに運営者の考えが見えないのは初心者にとって不安なものです。
1万円から投資できるように、初めてのロボアドバイザーとして最適なシステムになっているところは、とても好感が持てます。
長期で積み立てれば、最終的には必ずプラスになりますので、忘れることのできる金額で始めるのもひとつの手です。
WealthNavi(ウェルスナビ)
WealthNavi(ウェルスナビ)CEOの柴山和久氏は、ハーバード大、INSEAD(インシアード)で金融工学を学び、2015年4月にWealthNavi
(ウェルスナビ)株式会社を設立しています。
創業前、私はマッキンゼーで、資産10兆円規模のウォール街の機関投資家をサポートしていました。ノーベル賞の受賞者が提唱した投資理論に基づくアルゴリズムをベースとした資産運用システムを作っていたのですが、アルゴリズムはいわば数式ですから、10兆円でも100万円でも同じように使えるはずだと気づきました。
2018年4月25日 WealthNaviホームページCEO柴山和久氏インタビューより
数式のアルゴリズムということは、ファンドマネージャーの交代や、健康の不安を感じることなく長期投資を行うことができます。
同じ頃、米国人の妻の両親が、専門家に資産運用を任せ、若い頃から「長期・積立・分散」の資産運用を続けてきたことを知りました。年齢も学歴も職歴もそれほど変わらないのに、給与を銀行預金に委ねてきた私の両親と、資産運用を続けてきた妻の両親では、資産に10倍もの差がありました。もし私の両親が、妻の両親と同じように資産運用をしていれば、今の何倍も豊かになっていたはずだと思いました。
2018年4月25日 WealthNaviホームページCEO柴山和久氏インタビューより
長期投資に何ヶ月目の運用報告は必要ありません、無になって投資を続けていれば大きく育っているものだからです。
まとめ
すこし調べたいことがるので中途半端ですが、また納得してから記事を書いていきます。
AIはこれから進化していくものですので、悪い投資先ではないと考えています。