株式会社エスクロー・エージェント・ジャパンという会社があります。QUOカードを株主優待にしている会社で人気の銘柄でしたが、優待廃止のお知らせとともに株価が暴落しました。
私は、エクスローAJ株を検討しているところでの、優待改悪→暴落という流れでしたので直接のダメージはありませんが、今後の勉強のために時系列を見ていきたいと思います。
6093 株式会社エスクロー・エージェント・ジャパン
2016/1/14 優待開始(JASDAQ)
当社は、平成28 年1月14 日開催の取締役会において、株主優待制度を導入することを決議いたしましたので、下記のとおりお知らせいたします。
1.株主優待制度の導入の目的
株主の皆様の日頃からのご支援に感謝するとともに、当社株式への投資魅力を高め、より多くの方々に中長期的に当社株式を保有していただくことを目的としております。
株主還元という名目でQUOカードという現金とほぼ同等の金券を優待に加えました。
他の会社でもよくあることで、不自然さはありません。
2016/2/22 二部上場 (東証第二部)
東京証券取引所市場第二部への市場変更に関するお知らせ
当社株式は、本日東京証券取引所 JASDAQ (スタンダード)から東京証券取引所市場 第二部へ変更されましたので、お知らせ致します。
これもひとえに、株主の皆様お客取引をはじめする多く関係者方ご支援の賜物と心より感謝申し上げます。
今後とも皆様方のご期待にお応えできるよう、役職員一同新たな決意のもと更なる業容の拡大と企業価値の向上に努めて参りますで、引続き変わらぬ と企業価値の向上に努めて参りますで、引続き変わらぬ ご指導・鞭撻を賜りますよう何卒宜くお願い申上げます。
(2016/2/22)東京証券取引所市場第二部への市場変更に関するお知らせ
二部に上場しました。2016/2/12の97円を底に、エスクローAJの株価は上昇していきます。
2016/6/24 一部上場 (東証第一部)
(2016/6/24)東京証券取引所市場第一部指定に関するお知らせ
二部のときと同じ文面です。2016年のエスクローAJ株は317円の高値をつけおよそ3倍になりました。
2016/11/15 優待拡充 (東証第一部)
継続保有一年以上で、100株あたりの優待がQUOカード2000円になりました。
2016年の株価で当てはめると、30,000円の購入資金で2000円のQUOカードが貰えて配当利率6.7%になります。
2019/1/9 優待廃止 (東証第一部)
株主優待制度廃止の理由
当社は、平成 28 年2月期に 当社株式への投資魅力を高め、より多くの方々に中長期的に当社株式を保有していただくことを目的に株主優待制度を導入し、保有式数が1単元( 100 株)以上の株主様に 対して「QUO カード」を贈呈いたしました。しかしながら、会社法(株主平等の原則)が求める公平な利益還元のあり方という観点も踏まえ、 慎重に検討を重ねました結果株主優待制度については廃止させていただくこととしました。
今後とも、 継続的かつ安定配当が実施できるよう、企業価値の向上に取り組んでまいりますので、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
確かに、大株主とQUOカード目当ての100株しか所有していない株主では、配当金の額に大きく不公平感があります。
しかし、たった三年前にQUOカードを株主優待にしたときの挨拶文と比べるとここまで変わるものかと思ってしまいます。
QUOカードの優待がなければ、株価がどのあたりで落ち着くのか楽しみです。
エスクローAJの配当性向は、QUOカードの配当を含めないと20~30%といったところです。エスクローAJが公表している、株主平等の原則の言葉通りに受け止めると、配当金自体は上昇するはずです。
エクスローAJは、QUOカード+配当金で配当性向100%こえていました
今後の配当性向も観察していきたいと思います。
まとめ
東証一部に上がるまでの人気取りにQUOカードを利用したとは思いたくありませんが、一連の流れがあまりにも美しいので、なるほどと思ってしまいました。
これからは、エクスローAJの配当は弱小株主から、大株主へ流れていくことになったのだけは確かです。
トヨタやSONYといった企業と、エクスローAJが同じ東証一部というのもどうかと思った一件でした。