ロードバイクに乗り始めた頃は、どれくらいのスピードを出して走ればよいのだろう・・・と考えていました。
ロードバイクだから〇〇キロで走らないといけない、と強迫観念のようなものです。
ロードバイク初心者が必ず気にしてしまう、
「ロードバイクはスピードをどのくらい出すことができるのか」
ロードバイクでどのくらいスピードを出せば、イベントなど楽しむことができるのか。
また、ソロでサイクリングする限りは、あまりスピードを気にする必要はないことも解説していきます。
ロードバイク初心者と最高速度
これは、私が鈴鹿サーキットを走ったときの記録です。→【GOKISO】肥満目線でインプレ!鈴鹿サーキットやロングライドで楽をする方法
肥満サイクリストが信号のないサーキット内を走行するとこのような数字になります。
公道では危ないので、むやみに飛ばすことはオススメできません。とっさのときにブレーキが貧弱なロードバイクでは止まることができないからです。
といっても、サーキット走行だけしか走らないわけにはいかないので、公道でのロードバイクの最高速度を考えてみます。
ネットなどであふれているスピードは、最高速度と平均速度、巡航速度がごっちやまぜになっています。
初心者の方が勘違いしてしまいがちなのが、瞬間的な最高速度からすこし引き算したスピードが巡航速度として(盛った)速度を信じてしまうことです。
私は、パワーメーターをつけいてるので視覚的に見ていますが、30kmから上は空気抵抗が邪魔をして、急激に必要パワーが増大していきます→シマノパワーメーター内蔵クランク FC-R9100-Pと肥満サイクリスト
パワーメーターをつけていると、外部要因(向かい風、勾配)などで進まなくなっている状態がよくわかります。逆説的ですが、同じスピードを出そうとすると必要パワーが多くなっているからです。
平坦な道路を走っていて、風の向きで同じパワーを出して走っていても速度が10km/h以上変わってくることはざらにあります。
同じスピードで走ろうとするのでなく、体力に合わせた同じパワーで走るのがロングライドの基本です
35km/hで巡行ならば、まぁ条件が整えばありえなくはないですが、クロスバイクやポタリングっぽい話の中、ソロで巡行速度40km/hとかですと盛ってるなーと感じます。
緩やかな下り坂ですとか、お年寄りの軽トラについていったとかの数字が独り歩きしてしまっています。
最高速度にはロマンがありますが、それほど重要ではありません。無理に最高速度を狙ってヘタレてしまっては、ロングライドの邪魔になります。
ロードバイク初心者と巡行速度
私がいつもサイクリングしている99.4kmのコースです。(すこし寄り道して5km多いです)
70kmから80kmのところで区間平均速度は31.5kmです。これは巡航速度ということになるのでしょうか?
そのあとのヘタレっぷりがすごいです。満身創痍でサイクリング終了しました。
巡航速度という言葉自体があいまいです。基準が無いからしょうがないのですが、そもそも何キロ走行するサイクリングなのかによってもペース配分は全く違ってきます。
後日、同じコースを走った区間タイムです。
70km地点からもついスピードアップしてタイムトライアル的なことをしたかったのですが、できるだけ淡々と走ることを心がけました。
トータルでの平均スピードはむしろ上がっていることがわかります。つまり、最高速度、巡行速度などはあまり必要のない数字であることです。
平均速度が、距離にもよりますが、その日のサイクリングの総括するためのスピードということです。
GARMINの設定は動いているとき計測にしています、信号待ちでは計測ストップします
ロードバイク初心者と平均速度
ロードバイクで一番重要な速度は平均速度ということがわかりました。
平均速度といっても、短い距離ではあまり意味がありません。
初心者の方は50kmを、息が上がらない速度でマイペースで走ってみましょう。他人の速度を気にする必要は全くありません。
無理に速いスピードをだして、息が上がってしまってはいけません。トータルで見ると必ずヘタレて平均速度が遅くなってしまいます。
平均速度を上げようと思ったら、遅れを取り戻そうとして、ものすごいダンシングでもがくとかやってはいけません。
この時のコースはなるべく信号が少ないところを探しましょう。交差点で曲がるところもできるだけ少ないほうがいいでしょう。
もうひとつ重要なのは、適度に小さな峠を挟むことです。大きな峠はトレーニングならば良いのですが、淡々と走るにはレベルが高すぎます。
将来的にイベントなどに参加したいときは、平坦すぎるコース設定も避けた方が良いでしょう。
私がいつもサイクリングしているコースは、獲得標高650mくらいです。
そのようなコースで、ソロの平均速度が20~22km/hで走ることができれば、2倍の距離ぐらいまでのイベントなら余裕で完走することができるでしょう。
なぜならば、イベントでは他の参加者が風よけになってくれるからです。
坂バカを謳うような、マゾいイベントは獲得標高をよく確認しましょう
100kmのイベントに参加すれば初心者は卒業といえるのではないでしょうか。
ロードバイクの平均速度を上げる方法
とにかく、ロードバイクに乗ること!ではあたりまえすぎるので、追加で気をつけておきたいことを紹介します。
平均速度アップのため服装に気を使おう
ロードバイクで平均速度を上げるためには、服装も重要です。
サイクルジャージは、体にフィットする形状で、空気抵抗を減らし、ペタリングをスムーズにする役割があります。
バタバタした上着からサイクルジャージに着替えることによって、同じパワーでペタリングしても時速が2~3km/hも変わってくることがあります。
それくらい、風の影響を受けるということです。
【XXL】デブこそ楽に走るためにサイクルジャージを着用しよう。世界にはもっと肥満体型がいるから大丈夫
平均速度アップのためポジションを見直そう
ロードバイクは風の影響を受けるということがよくわかりました。
ということは次に、ポジションを低くしてエアロポジションをとってみましょう。
ロードバイクはもともと前傾姿勢になっていますが、初心者の方はハンドル位置を高くして、あまり前傾姿勢になっていない方がいます。
乗り慣れていなくて、体幹が鍛えられていないときは、アップライトなポジションも有効ですが、長距離サイクリングには向いていません。
上体が起きていることによって、広範囲に風の抵抗を受けてしまいます。
ハンドルを低くすることで、エアロ効果だけでなくお尻の痛みもやわらげることができます→【お尻痛い】デブでもお尻が痛くならないサドル選び、ロードバイク全体で考えたい3つのこと
イベントなどで禁止されていなければ「DHバー」も効果的です。手を大きく拡げてハンドルを持つと空気抵抗が大きくなります。
平均速度アップのため冬に走らないようにしよう
私は冬にロードバイクに乗ることはほとんどありません。スノーボードで山に通い詰めているからです。
しかし、たまに誘われてロードバイクに乗ることがあります。
すると、ロードバイクが進みません。無風でもまるで空気の壁に当たったかのように感じます。(パワーは同じ)
冬にめったに乗ることがないので、特に感じるのかもしれませんが、冬は空気の密度が濃くなるために空気抵抗が増します。
気温が下がった方が密度が濃くなるのは、車好きの方ならば酸素を多く取り込むために吸気温度を下げる役割のインタークーラーを思い浮かべれば納得していただけるかもしれません。
それと、厚手の服装も空気抵抗になり冬に平均速度が上がらない要因のひとつです。
まとめ
ちまたで言われている、ロードバイクの速度はあまり気にする必要がないことがご理解いただけたでしょうか。
ロードバイクは短距離で使われるよりも長距離で使われることの方が多いですし、走った後の充実感もすばらしいです。
短い距離を全力で漕いでも、あまり良い結果になりません。乗り慣れている人は、マイペースで淡々と走っています。
安定して距離をかせげるように、トレーニングしましょう。平均速度はそれによって自然に上がっていきます。
もがいて出した最高速度よりも、安定して平均速度が出せるようになれば、イベントで完走できる判断材料になります。