自然の中で楽しむことができるウィンタースポーツはとても楽しいものです。肥満体型でスキーやスノーボードを楽しむことができるのでしょうか?
もし体型を気にしてスノーボードを始めることをためらっているのなら、もったいないのですぐに始めましょう。
ただし肥満デブがスノーボードをするとき注意する点があります。残念ながら標準体型のスノーボーダーとまったく同じようにはなりません。
スノーボードは重力のスポーツ
スノーボートを楽しむときにお世話になるのは、重力です。重力は体重が多いほど良くも悪くも密接にかかわってくることだけは忘れないようにしましょう。
そして、あまりにも体重がある場合は適度に痩せたほうが(標準体型が理想)良いことは間違いありません。
スノーボードの楽しさがわかってくると、より楽しむためにオフシーズンは身体づくりに目覚める人もいるので、結果的にダイエットや健康につながっていきます。
スノーボードで体重が多いことのデメリット
デブは板を装着することが難しい
いきなりですが、これがデブの現実です。
お腹の肉が邪魔をして、ラチェット式の(大多数普通のタイプ)ビンデイングを取り付けるのが難しいでしょう。
部屋で板をつけていなくてもできますので、しゃがんで足首に手が充分届くか確認しましょう。ウェアの厚さも考慮する必要があります。
無理だと感じたら、ステップインにするのもひとつの手です。ブーツとビンディングをそろえる必要があるので、高価になりますが、時間と体力の節約になります。
デブは立ち上がることが難しい
スノーボードで転倒してしまった場合のリスタートが、太っているとたいへんです。
しゃがんだ状態から立ち上がる方法は。
立つ前になるべく板をお尻に近づけて、利き手と反対の手でスノーボードの谷側のエッジをつかみます。
つかんだ手で板を引っ張ります。すると身体が起き上がってきますので、利き手で後の斜面を押します。
反動で立ち上がることができますので、そのまま滑り始めます。
という流れが基本ですが、太っているとお腹の肉が邪魔をして谷側のエッジをつかむところから苦労します。
エッジをつかむところまではできたとしても、そのあと片手で重たい体重を引き上げる作業が残っています。
私は、急斜面でソフトブーツならばこの方法でおきあがることができますが、緩斜面でハードブーツのときはあきらめてもうひとつの方法でおきあがります。
もうひとつの方法は、うつぶせに体勢を入れ替えて起き上がる方法です。
この方法ならば、どんな場所でも起き上がってかんたんにリスタートすることができます。
ただでさえ大きな身体をジタバタさせますので目立ちますが、スマートに一連の流れをつくればむしろカッコイイです。
転倒した場合はしょうがないのですが、コース横などに座る必要があるときは、リスタートのことを考えて停止することが重要です。
モデルは身長174cm体重100kgです
デブは体温調節が難しい
体重が重いということは、自力で動くときにそれだけ余分な熱量(cal)が必要です。
人が動くために必要なパワーは100%利用できるわけではなく、熱量(cal)の2/3はただの熱として放出されます。
寒い冬山で信じられないかもしれませんが、デブがハイクアップしたら汗だくになって大変です。
ゴーグルは顔からの汗による水分でくもってしまいます。
さらに深刻なのは、インナーが汗で水分を含んでしまうことです。
これは発汗が収まり、運動量が落ちたときに身体を冷やす原因になります。脂肪を冷やしてしまうとなかなか元に戻らないため、インナーが水分を含んだままにならないように注意しましょう。
スノーボードを始めたばかりの方は、ハイクアップなどしないと思われるかもしれません。
慣れない板をつけたままの横移動、転倒と起き上がりの繰り返しなどで大量の汗をかいてしまいます。初心者の方も、体温調節を怠らないようにしましょう。
肌から水分を遠ざけるように、インナーにも気を使いましょう。ユニクロのヒートテックのような素材は避けたほうが無難です。
そもそもハイクアップしないという方法も考えるべきでしょう。
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デブは身体に負担がかかる
スノーボードは重力のスポーツということは、理解していただけたと思います。
そしてその重力が一点に集中してしまう身体の場所が膝です。通常生活でも膝には3倍から4倍の負担がかかっているといわれています。
スノーボードではもっと大きな負担がかかっていると考えられます。
膝はスノーボードの操作のためにいちばん重要な場所です。膝を柔らかく使うことで雪面の凹凸にも対応していきますので、もし膝が疲労してしまうとその日は終わったも同然になります。
筋肉の疲労よりも、関節の疲労の方が回復が遅いため、いかに膝を疲労させないかということに注意を払う必要があります。
肥満体型でスノーボードを楽しむ場合には、一日のうちで最大のパフォーマンスで滑ることのできる時間が短くなるということです。
デブは空中の姿勢が安定しない
ジャンプやトリックをするようになれば、空中でひっくり返りやすくなることに注意が必要です。
私はトリックをすることはありませんが、バックカントリーなどの思わぬ空中への飛び出しで、背中や後頭部から落ちることがよくあります。
お腹周りに肉が付いて、重心が高くなることを理解しておきましょう。
本格的にパーク遊びを考えるのであれば、膝の負担なども考えてダイエットをしたほうがよいでしょう。
ヘルメットも必須です。
スノーボードで体重が多いことのメリット
とくにありませんが、それでは肥満体型が残念なのでかんがえてみました。
スピードがでる
直滑降が速いです。スピードにかんたんに乗せることができ、スピードが上がると見た目の体型のせいもあり、ものすごい迫力です。
ただし、カービングしてしまうと、雪の状態によっては雪面を大きくえぐってしまうため標準体型の方よりも必ずしも有利とはいえません。
止まるとき向きを変えるときにも、大きな力が必要になりますので、人ごみの中でスイスイというわけにはいきません。
まとめ
重いことはデメリットばかりではない・・・といいたいのですが、身軽なほうが良いのは間違いないです。
食べることが好きだったりして肥満でいることにも理由があるために、ダイエットといってもかんたんなことではないでしょう。
私も歳と共に楽しく滑ることのできる時間が減ってきたので、夏場はロードバイクなどで運動し少しでもよいパフォーマンスができるように心がけています。
おまけ、デブがスキーヤーに置いて行かれる動画・・・
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